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民法第158条

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

法学民事法コンメンタール民法第1編 総則

条文

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未成年者又は成年被後見人時効の完成猶予

第158条
  1. 時効の期間の満了前6箇月以内の間に未成年者又は成年被後見人に法定代理人がないときは、その未成年者若しくは成年被後見人が行為能力者となった時又は法定代理人が就職した時から6箇月を経過するまでの間は、その未成年者又は成年被後見人に対して、時効は、完成しない。
  2. 未成年者又は成年被後見人がその財産を管理する父、母又は後見人に対して権利を有するときは、その未成年者若しくは成年被後見人が行為能力者となった時又は後任の法定代理人が就職した時から6箇月を経過するまでの間は、その権利について、時効は、完成しない。

改正経緯

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2017年改正により、見出しの「時効の停止」を「時効の完成猶予」に改正

解説

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被保佐人・被補助人は自ら時効の完成を阻害させることができるので、1項の対象からはずれている。

参照条文

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判例

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  • 損害賠償(最高裁判決 平成10年06月12日)民法第724条
    不法行為を原因として心神喪失の常況にある被害者の損害賠償請求権と民法724条後段の除斥期間
    不法行為の被害者が不法行為の時から20年を経過する前6箇月内において右不法行為を原因として心神喪失の常況にあるのに法定代理人を有しなかった場合において、その後当該被害者が禁治産宣告を受け、後見人に就職した者がその時から6箇月内に右不法行為による損害賠償請求権を行使したなど特段の事情があるときは、民法158条の法意に照らし、同法724条後段の効果は生じない。

前条:
民法第157条
<削除>

民法第154条
民法
第1編 総則

第7章 時効

第1節 総則
次条:
民法第159条
(夫婦間の権利の時効の完成猶予)
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