民法第927条

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条文[編集]

(相続債権者及び受遺者に対する公告及び催告)

第927条
  1. 限定承認者は、限定承認をした後5日以内に、すべての相続債権者(相続財産に属する債務の債権者をいう。以下同じ。)及び受遺者に対し、限定承認をしたこと及び一定の期間内にその請求の申出をすべき旨を公告しなければならない。この場合において、その期間は、2箇月を下ることができない。
  2. 前項の規定による公告には、相続債権者及び受遺者がその期間内に申出をしないときは弁済から除斥されるべき旨を付記しなければならない。ただし、限定承認者は、知れている相続債権者及び受遺者を除斥することができない。
  3. 限定承認者は、知れている相続債権者及び受遺者には、各別にその申出の催告をしなければならない。
  4. 第1項の規定による公告は、官報に掲載してする。

改正経緯[編集]

2006年改正[編集]

2006年(平成18年)改正により、第2項に定められていた以下の条項が、準用する第79条が削除されたことに伴い削除。これに替えて、削除後の第2項以下に旧・民法第79条に規定されていた趣旨を追加。

  • 第79条第2項 から第4項 までの規定は、前項の場合について準用する。

明治民法[編集]

  • 明治民法第1029条
    1. 限定承認者ハ限定承認ヲ為シタル後五日内ニ一切ノ相続債権者及ヒ受遺者ニ対シ限定承認ヲ為シタルコト及ヒ一定ノ期間内ニ其請求ノ申出ヲ為スヘキ旨ヲ公告スルコトヲ要ス但其期間ハ二个月ヲ下ルコトヲ得ス
    2. 第七十九条第二項及ヒ第三項ノ規定ハ前項ノ場合ニ之ヲ準用ス

解説[編集]

限定承認がなされると、相続財産は清算され、相続財産を超過する債務は履行義務を失うので、倒産手続きにおける公告(破産法第32条など)同様、被相続人の債権者等(相続債権者)に公告等で告知しなければならない。
ただし、公告期間に債権の申し出をしなかったとしても、破産と異なり債権が免責されるわけではなく、残余財産の限度まで縮減されることとなる(第935条)。
また、相続人が公告等を怠ったからと言って限定承認そのものが無効になるわけではないが、相続人は、公告の懈怠のために債権者が被った損害に関し賠償責任を負うこととなる(第934条)。

参照条文[編集]

判例[編集]

参考[編集]

明治民法において、本条には親族会による後見人の監督についての以下の規定があった。家制度廃止に伴い継承なく廃止された。

  1. 親族会ハ後見人就職ノ初ニ於テ後見人カ被後見人ノ為メニ受取リタル金銭カ何程ノ額ニ達セハ之ヲ寄託スヘキカヲ定ムルコトヲ要ス
  2. 後見人カ被後見人ノ為メニ受取リタル金銭カ親族会ノ定メタル額ニ達スルモ相当ノ期間内ニ之ヲ寄託セサルトキハ其法定利息ヲ払フコトヲ要ス
  3. 金銭ヲ寄託スヘキ場所ハ親族会ノ同意ヲ得テ後見人之ヲ定ム

前条:
民法第926条
(限定承認者による管理)
民法
第5編 相続

第4章 相続の承認及び放棄

第2節 相続の承認
次条:
民法第928条
(公告期間満了前の弁済の拒絶)
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