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刑事訴訟法第220条

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

法学刑事法刑事手続法刑事訴訟法

条文

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【無令状差押え・捜索・検証】

第220条
  1. 検察官、検察事務官又は司法警察職員は、第199条の規定により被疑者を逮捕する場合又は現行犯人を逮捕する場合において必要があるときは、左の処分をすることができる。第210条の規定により被疑者を逮捕する場合において必要があるときも、同様である。
    1. 人の住居又は人の看守する邸宅、建造物若しくは船舶内に入り被疑者の捜索をすること。
    2. 逮捕の現場で差押捜索又は検証をすること。
  2. 前項後段の場合において逮捕状が得られなかったときは、差押物は、直ちにこれを還付しなければならない。第123条第3項の規定は、この場合についてこれを準用する。
  3. 第1項の処分をするには、令状は、これを必要としない。
  4. 第1項第2号及び前項の規定は、検察事務官又は司法警察職員が勾引状又は勾留状を執行する場合にこれを準用する。被疑者に対して発せられた勾引状又は勾留状を執行する場合には、第1項第1号の規定をも準用する。

改正経緯

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2011年改正により、第2項に後段を新設付加。

解説

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  1. 検察官、検察事務官又は司法警察職員による逮捕(令状による逮捕のみならず現行犯逮捕、緊急逮捕を含む)に際しては、①建物等への立ち入り、②逮捕現場における差押え等を行うことができ、かつ、それらに関して令状を要さない。これは、行為者が検察官等である場合に認められるものであり、その他私人が現行犯逮捕したときに同時に差押えが認められるものではない(証拠保全のために、留置することは考えられるが、所有者が無関係のものである場合など強制は困難であろう)。
  2. 緊急逮捕において、逮捕状が得られなかった場合は、直ちに差押物は還付しなければならない。
  3. 勾引状又は勾留状を執行する場合も準用される。また、検察官等司法官憲以外の公務員に対して現行犯における無令状差押えを法律により認めることは憲法に反するものではない(最高裁判決昭和30年4月27日)。

参照条文

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判例

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  1. 麻薬取締法違反(最高裁判決昭和36年6月7日)憲法第33条憲法第35条刑訴法210条刑訴法309条刑訴法326条
    被疑者の緊急逮捕に着手する以前その不在中になされた捜索差押は適法か
    司法警察官の職務を行う麻薬取締官が麻薬不法譲渡罪の被疑者を緊急逮捕すべくその自宅に赴いたところ、被疑者が他出中であつたが、帰宅次第逮捕する態勢をもつて同人宅の捜索を開始し、麻薬を押収し、捜索の殆んどを終る頃帰宅した同人を適法に緊急逮捕した本件の場合の如く、捜索差押が緊急逮捕に先行したとはいえ、時間的にはこれに接着し、場所的にも逮捕の現場でなされたものであるときは、その捜索差押を違憲違法とすべき理由はない。

前条:
第219条
【差押さえ等の令状の方式】
刑事訴訟法
第2編 第一審
第1章 捜査
次条:
第221条
【領置】
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