コンテンツにスキップ

刑法第104条

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

条文

[編集]

(証拠隠滅等)

第104条
他人の刑事事件に関する証拠を隠滅し、偽造し、若しくは変造し、又は偽造若しくは変造の証拠を使用した者は、3年以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金に処する。

改正経緯

[編集]

2022年、以下のとおり改正(施行日2025年6月1日)。

(改正前)懲役
(改正後)拘禁刑

解説

[編集]
Wikipedia
Wikipedia
ウィキペディア犯人蔵匿及び証拠隠滅の罪#証拠隠滅罪の記事があります。

参照条文

[編集]

判例

[編集]
  1. 偽証教唆(最高裁決定 昭和28年10月19日)刑法第61条1項,刑法第169条,刑訴法第311条1項,刑訴法第146条,刑訴法第154条,刑訴法第155条1項
    1. 被告人の黙祕権と偽証教唆罪の成否
      被告人自体に黙祕権があるからといつて、他人に虚偽の陳述をするように教唆したときは、偽証教唆罪が成立する。
    2. 刑法第104条の証憑の偽造には証人の偽証を包含するか
      証憑の偽造とは、証拠自体の偽造を指称し、証人の偽証を包含しないと解すべきである。
    3. 証人の証言拒絶権と偽証罪の成否
      証人が刑事訴訟法第146条の証言拒否権を有したとしても、宣誓の上虚偽の陳述をしたときは偽証罪が成立する。
  2. 賭博場開張図利、証憑湮滅(最高裁決定  昭和36年08月17日)
    捜査段階における参考人の隠匿と証憑湮滅罪の成立
    捜査段階における参考人も刑法第104条にいわゆる他人の刑事被告事件に関する証憑に該当し、これを隠匿すれば証憑湮滅罪が成立する。
  3. 詐欺、私文書偽造、同行使、横領、証憑偽造教唆(最高裁判例  昭和40年09月16日)刑法第61条1項
    自己の刑事被告事件に関する証憑偽造の教唆犯の成立
    犯人が他人を教唆して、自己の刑事被告事件に関する証憑を偽造させたときは、刑法第104条の証憑偽造罪の教唆犯が成立する。

前条:
刑法第103条
(犯人蔵匿等)
刑法
第2編 罪
第7章 犯人蔵匿及び証拠隠滅の罪
次条:
刑法第105条
(親族による犯罪に関する特例)
このページ「刑法第104条」は、まだ書きかけです。加筆・訂正など、協力いただける皆様の編集を心からお待ちしております。また、ご意見などがありましたら、お気軽にトークページへどうぞ。