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商法第560条

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

法学民事法商法コンメンタール商法第2編 商行為 (コンメンタール商法)

条文

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(運送取扱人の責任)

第560条
運送取扱人は、運送品の受取から荷受人への引渡しまでの間にその運送品が滅失し若しくは損傷し、若しくはその滅失若しくは損傷の原因が生じ、又は運送品が延着したときは、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
ただし、運送取扱人がその運送品の受取、保管及び引渡し、運送人の選択その他の運送の取次ぎについて注意を怠らなかったことを証明したときは、この限りでない。

改正経緯

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2018年改正により、以下の条文を現代語化の上改正。

運送取扱人ハ自己又ハ其使用人カ運送品ノ受取、引渡、保管、運送人又ハ他ノ運送取扱人ノ選択其他運送ニ関スル注意ヲ怠ラサリシコトヲ証明スルニ非サレハ運送品ノ滅失、毀損又ハ延著ニ付キ損害賠償ノ責ヲ免ルルコトヲ得ス

解説

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運送取扱人の損害賠償責任について規定する。

関連条文

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判例

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  1. 損害賠償請求(最高裁判決昭和30年4月12日)商法560条,商法577条
    運送取扱人ないし運送人の行為が無過失といえない一事例
    運送取扱人ないし運送人が、予め発送人に対し通知もせず、その指図も受けないで、運送品を、荷受人でない第三者に引渡した場合は、単に原審認定のような事情(原判決参照)があるだけでは、未だこれを無過失ということはできない。
  2. 損害賠償請求(最高裁判決昭和38年2月22日)商法560条
    運送取扱契約の本旨に従つた運送品引渡がなされなかつたと判定された事例。
    運送取扱人から運送品の引渡を受けた者が売買の履行としてこれを真荷受人に引渡した事実があつても、運送取扱契約の本旨に従つた荷受人に対する運送品引渡の履行があつたとはいわれない。
  3. 損害賠償請求(最高裁判決昭和38年11月5日)商法560条,商法577条,商法566条民法709条民法715条
    1. 運送品滅失毀損の場合の運送取扱人ないし運送人に対する債務不履行に基づく損害賠償請求権と不法行為に基づく損害賠償請求権の競合
      運送品の取扱上通常予想される事態ではなく、契約本来の目的範囲を著しく逸脱する態様において、運送品の滅失、毀損が生じた場合には、運送取扱人ないし運送人に対する債務不履行に基づく損害賠償請求権と不法行為に基づく損害賠償請求権との競合が認められる。
    2. 前項の不法行為に基づく損害賠償請求権の成立が認められるためには運送取扱人ないし運送人の故意または重過失を必要とするか
      前項の不法行為に基づく損害賠償請求権の成立が認められるためには、運送取扱人ないし運送人に、必ずしも故意または重過失があることを要しない。

前条:
商法第559条
(定義等)
商法
第2編 商行為
第7章 運送取扱営業
次条:
商法第561条
(運送取扱人の報酬)
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