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手形法第50条

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

コンメンタール手形法

条文[編集]

【遡求義務者の権利】

第50条  
  1. 遡求ヲ受ケタル又ハ受クベキ債務者ハ支払ト引換ニ拒絶証書、受取ヲ証スル記載ヲ為シタル計算書及為替手形ノ交付ヲ請求スルコトヲ得
  2. 為替手形ヲ受戻シタル裏書人ハ自己及後者ノ裏書ヲ抹消スルコトヲ得

解説[編集]

判例[編集]

  1. 転付預金債権支払請求(最高裁判決 昭和50年9月25日)民法第468条,民法第511条,民訴法第601条,手形法第39条,手形法第77条
    金融機関が手形貸付債権又は手形買戻請求権をもつて転付された預金債権を相殺した場合と手形の返還先
    金融機関が預金者から第三者に転付された預金債権を右預金者に対する手形貸付債権又は手形買戻請求権をもつて相殺した結果預金債権が転付前に遡つて消滅した場合には、金融機関は、手形貸付けについて振り出された手形又は買戻の対象となつた手形を右預金者に返還すべきであり、預金債権の転付を受けた第三者に返還すべきではない。
  2. 約束手形金(最高裁判決 昭和57年7月15日)手形法第70条1項,手形法第77条1項4号,手形法第77条1項8号,民法第1条2項
    約束手形の裏書人が振出人の手形金支払義務の時効による消滅に伴い自己の所持人に対する償還義務も消滅したとしてその履行を免れようとすることが信義則に反し許されないとされた事例
    約束手形の裏書人が、その所持人に対して、自己の償還義務について消滅時効の利益の放棄ないし債務の承認をしたうえ、専ら自己に対する信頼に基づいて右手形を取得した所持人本人及びその代理人である弁護士に対して、再三にわたり、しかも振出人の債務とは必ずしも関係なく自己固有の債務として手形金の支払義務があることを認めるような態度を示し、同人らに確実にその履行がされるものとの期待を抱かせながら、のちに右態度をひるがえし、その信頼を裏切つて償還義務を履行しようとせず、やむなく右所持人より提起された手形金請求訴訟においても当該手形の裏書自体を否認したりその他種々の主張を提出して引延しとみられる抗争をすることによりその審理に長期間を費やさせ、その間に所持人が専ら裏書人を信頼してその義務履行が確実にされるものと期待する余り振出人に対する手形金請求権についての消滅時効中断の措置を怠つたがために振出人の手形金支払義務が消滅したのに乗じ、これに伴い自己の償還義務も当然消滅するに至つたとしてその履行を免れようとする所為に出ることは、信義則に反し許されない。

参照条文[編集]


前条:
第49条
【再遡求金額】
手形法
第7章 引受拒絶又ハ支払拒絶ニ因ル遡求
次条:
第51条
【一部引受の場合の遡求】
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