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刑事訴訟法第351条

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

法学コンメンタールコンメンタール刑事訴訟法=コンメンタール刑事訴訟法/改訂

条文

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(上訴権者)

第351条
  1. 検察官又は被告人は、上訴をすることができる。
  2. 第266条第2号の規定により裁判所の審判に付された事件と他の事件とか併合して審判され、一個の裁判があった場合には、第268条第2項の規定により検察官の職務を行う弁護士及び当該他の事件の検察官は、その裁判に対し各々独立して上訴をすることができる。

解説

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参照条文

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判例

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  1. 昭和22年勅令第1号違反、衆議院議員選挙法違反(最高裁判決 昭和25年9月27日)憲法第39条
    一事不再理の原則――検察官の上訴と憲法第39条にいわゆる「二重の危険」
    元来一時不再理の原則は、何人も同じ犯行について、二度以上罪の有無に関する裁判を受ける危険に曝さるべきものではないという根本思想に基くことは言うをまたぬ。そして、その危険とは、同一の事件においては、訴訟手続の開始から終末に至るまでの一つの継続的状態と見るを相当とする。されば、一審の手続も控訴審の手続もまた、上告審のそれも同じ事件においては、継続せる一つの危険の各部分たるにすぎないのである。従つて同じ事件においては、いかなる段階においても唯一の危険があるのみであつて、そこには二重危険(ダブル、ジエバーディ)ないし二度危険(トワイス、ジエバーディ)というものは存在しない。それ故に、下級審における無罪又は有罪判決に対し、検察官が上訴をなし有罪又はより重き刑の判決を求めることは、被告人を二重の危険に曝すものでもなく、従ってまた憲法第39条に違反して重ねて刑事上の責任を問うものでもないと言わなければならぬ。

前条:
第350条の29
(拘禁刑の言い渡し)
刑事訴訟法
第3編 上訴
第1章 通則
次条:
第352条
(検察官・被告人以外の者の抗告権)
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