民法第295条
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法学>民事法>民法>コンメンタール民法>第2編 物権 (コンメンタール民法)
目次 |
[編集] 条文
(留置権の内容)
- 第295条
- 他人の物の占有者は、その物に関して生じた債権を有するときは、その債権の弁済を受けるまで、その物を留置することができる。ただし、その債権が弁済期にないときは、この限りでない。
- 前項の規定は、占有が不法行為によって始まった場合には、適用しない。
[編集] 解説
留置権についての規定である。 2項の「不法行為」の解釈については、諸説ある。
[編集] 参照条文
- 民法第709条(不法行為による損害賠償)
[編集] 判例
- 家屋明渡請求(最高裁判例 昭和29年01月14日)借地借家法第33条
- 造作買取代金債権は、造作に関して生じた債権であつて、建物に関して生じた債権ではなので、建物を留置できない。
- 家屋明渡等請求(最高裁判例 昭和29年07月22日)借家法第5条,民法第533条
- 船舶引渡等請求(最高裁判例 昭和30年03月04日) 民法第196条,民法第298条
- 家屋明渡請求(最高裁判例 昭和33年01月17日)民法第298条,民法第299条
- 留置権者が留置物について必要費、有益費を支出しその償還請求権を有するときは、物の保存に必要な範囲を超えた使用に基く場合であつたとしても、その償還請求権につき留置権の発生を妨げない。
- 家屋明渡請求(最高裁判例 昭和33年03月13日)
- 物の引渡を求める訴訟において、被告の留置権の抗弁を認容する場合には、原告の請求を全面的に棄却することなく、その物に関して生じた債権の弁済と引換に物の引渡を命ずべきものと解するを相当とする。
- 家屋明渡等請求(最高裁判例 昭和34年09月03日)
- 家屋明渡等請求(最高裁判例 昭和41年03月03日)
- 建物の売買契約によりその引渡を受けた買主が、右売買契約の合意解除後売主所有の右建物を権原のないことを知りながら不法に占有中、右建物につき必要費、有益費を支出したとしても、買主は、民法第295条第2項の類推適用により、当該費用の償還請求権に基づく右建物の留置権を主張できない
- 家屋明渡請求(最高裁判例 昭和43年11月21日)
- 不動産の二重売買において、第二の買主のため所有権移転登記がされた場合、第一の買主は、第二の買主の右不動産の所有権に基づく明渡請求に対し、売買契約不履行に基づく損害賠償債権をもつて、留置権を主張することは許されない。
- 家屋明渡等請求(最高裁判例 昭和46年07月16日)
- 建物の賃借人が、債務不履行により賃貸借契約を解除されたのち、権原のないことを知りながら右建物を不法に占有する間に有益費を支出しても、その者は、民法295条2項の類推適用により、右費用の償還請求権に基づいて右建物に留置権を行使することはできない。
- 建物明渡請求(最高裁判例 昭和47年11月16日)民訴法186条
- 甲所有の物を買受けた乙が、売買代金を支払わないままこれを丙に譲渡した場合には、甲は、丙からの物の引渡請求に対して、未払代金債権を被担保債権とする留置権の抗弁権を主張することができる。
- 所有権移転登記抹消等請求(最高裁判例 昭和51年06月17日)
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