民法第90条
出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』
法学>民事法>コンメンタール民法>第1編 総則 (コンメンタール民法)
目次 |
[編集] 条文
(公序良俗)
[編集] 改正前
- 第90条 公ノ秩序又ハ善良ノ風俗ニ反スル事項ヲ目的トスル法律行為ハ無効トス。
[編集] 意義
[編集] 要件
ある法律行為の目的が公の秩序又は善良の風俗に反する事項であること。
- 「公の秩序」:社会の一般的秩序 (例)人を殺す契約
- 「善良の風俗」:社会の一般的道徳観念 (例)両性の合意によらない結婚の契約
[編集] 具体例
- w:強行規定又はその精神に反する行為
- 人倫に反する行為
- 射倖行為
- 日本においては賭博行為は原則として禁止されているので、射倖行為にかかる法律行為は無効となる。しかしながら、金融におけるデリバティブ取引などは、射倖行為との限界はあいまい。
- 正義の観念に反する行為
- 不正な行為を助長する行為
- 非行を行わないことの対価として利益を与える旨の契約
- (例1)総会屋
- (例2)偽証の撤回に対する報酬(最判45.4.21)
- 不公平な契約
- (例1)w:ワンクリック詐欺
- 自由を極度に制限する行為
- 芸娼妓契約
- 営業自由の制限
- 財産権行使の制限
[編集] 限界事例
- 動機の違法:「動機に違法があるが、法律行為の内容として表示されていない場合」
[編集] 代表的判例
[編集] 効果
[編集] 判例
- 約束手形金請求(最高裁判例 昭和28年01月22日)民法第708条
- 小切手金請求(最高裁判例 昭和46年04月09日)民法第696条,小切手法第22条
- 秋田相互銀行女子賃金差別(秋田地方裁判所裁判例 昭和50年04月10日)w:憲法第14条,労働基準法第4条
- 雇傭関係存続確認等(通称 日産自動車女子定年制)(最高裁判例 昭和56年03月24日)w:憲法第14条1項,民法第1条ノ2,労働基準法第1章総則労働基準法第1条
- 未払賃金(最高裁判例 平成5年06月25日)労働基準法第39条,労働基準法第134条
- [](最高裁判例 )
|
|