中学校国語 漢文
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中学校の教科書の漢文では、一年生では故事成語(こじせいご)を習い、二年生以降杜甫(とほ)、李白(りはく)、孟浩然、王維(おうい)などの唐代の盛唐四大家の詩と論語(ろんご)を学ぶ。 学習内容は、レ点(れてん)や一二点(いちにてん)、漢詩(絶句、律句などの形式)である。
漢文の種類
[編集]白文
[編集]白文(はくぶん)は、この後紹介する返り点や送り仮名を書いていない、漢文の元の文章をそのまま書き表したものである。
訓読文
[編集]訓読文(くんどくぶん)は、白文に日本語として読みやすいように返り点や送り仮名をつけた文である。
書き下し文
[編集]書き下し文(かきくだしぶん)は、訓読文についている返り点や読み仮名を反映した、日本語として成立した文である。
返り点
[編集]レ点
[編集]レ点(れてん)とは、上の語と下の語を入れ替えて読む記号である。漢字と漢字の間の左に書く。 例えば、
は、「別れを恨みては鳥にも心を驚かす」となる。
一二点
[編集]一二点は、二点が上にあり、一点が下にある。
読み方は、二点のすぐ上の語を最後に読み、先に二点のすぐしたにある語から一点になるまで下に読み続ける。
例えば、
は、「烽火三月に連なり」となる。
応用
[編集]今度はこれらを組み合わせたものを見てみよう。
この場合、レ点が連続していることがわかる。このときは二つ目のレ点の下・真ん中・一番上とよむ。したがって「その人応(こた)ふる能(あた)はざるなり」と書く。
今度は一点とレ点が組み合わさっている。このときはレ点を優先して「之(これ)」から読み、続いて「問」を読むようにする。他は基本に従って読む。そうすると「子路(人名)をして之に問はしむ」と読む。
置き字
[編集]漢文を書き下し文にして読むときに使用しない字がある。これを置き字(おきじ)という。中学校では「而」「於」ぐらいしかないので覚えてしまいたい。ただし、ひらがなで読みがなが書かれているときには書き下し文に書いて読む。
漢詩の形式
[編集]詩の形式は、律詩、絶句と五言、七言を組み合わせた四つがある。
律詩
[編集]律詩は、首聯(一・二句目)・がん聯(三・四句目)・頸聯(五・六句目)・尾聯(七・八句目)からできている。 そのうち、がん聯と頸聯は対句とし、レ点や一二点の位置を句内で対称にする。
絶句
[編集]絶句は、起句(一句目)・承句(二句目)・転句(三句目)・結句(四句目)からなる。
五言・七言
[編集]五言は、一句の文字数が五つである。また、七言は、文字数が七つである。
押韻
[編集]押韻は、同音の句が韻を踏んでいることである。 五言の場合は、偶数句末。七言は、初句末と偶数句末である。
主な漢文
[編集]主な漢詩
[編集]※ リンク先、wikibooks内。
- 絶句(杜甫)
- 春望(杜甫)
- 黄鶴楼にて、孟浩然の広陵に之くを送る(李白)
- 静夜思(李白)
- 春眠暁を覚えず(孟浩然)
- 元二の安西に使ひするを送る(王維)