労働者災害補償保険法第12条の4
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条文
[編集]【請求権代位】
- 第12条の4
- 政府は、保険給付の原因である事故が第三者の行為によつて生じた場合において、保険給付をしたときは、その給付の価額の限度で、保険給付を受けた者が第三者に対して有する損害賠償の請求権を取得する。
- 前項の場合において、保険給付を受けるべき者が当該第三者から同一の事由について損害賠償を受けたときは、政府は、その価額の限度で保険給付をしないことができる。
解説
[編集]参照条文
[編集]判例
[編集]- 損害賠償請求(最高裁判決昭和38年06月04日)
- 労災保険金の受給権者が損害賠償債務を免除した後の保険金給付と労働者災害補償保険法第20条第1項の適用の有無。
- 労災保険金の受給権者が第三者の自己に対する損害賠償債務の全部又は一部を免除したため、残存債務が保険給付額に達しないときは、政府は、その後保険給付をしても、保険給付と残存債務との差額については、労働者災害補償保険法第20条第1項による損害賠償請求権を取得しない。
- 損害賠償(最高裁判決昭和62年07月10日)労働基準法第84条2項,労働者災害補償保険法第12条の4,労働者災害補償保険法第14条,労働者災害補償保険法第18条,厚生年金保険法第40条,厚生年金保険法(昭和60年法律第34号による改正前のもの)47条,民法第709条,民法第710条
- 労働者災害補償保険法による休業補償給付若しくは傷病補償年金又は厚生年金保険法(昭和60年法律第34号による改正前のもの)による障害年金を被害者の受けた財産的損害のうちの積極損害又は精神的損害から控除することの可否
- 労働者災害補償保険法による休業補償給付若しくは傷病補償年金又は厚生年金保険法(昭和60年法律第34号による改正前のもの)による障害年金は、被害者の受けた財産的損害のうちの積極損害又は精神的損害から控除すべきでない。
- 損害賠償請求事件(最高裁判例 平成元年04月11日) 民法第709条,民法第722条
- いわゆる第三者行為災害に係る損害賠償額の算定に当たつての過失相殺と労働者災害補償保険法に基づく保険給付額の控除との先後
- 労働者がいわゆる第三者行為災害により被害を受け、第三者がその損害につき賠償責任を負う場合において、賠償額の算定に当たり労働者の過失を斟酌すべきときは、右損害の額から過失割合による減額をし、その残額から労働者災害補償保険法に基づく保険給付の価額を控除するのが相当である。
- 損害賠償(コック食品労災保険特別支給金控除 最高裁判決平成8年02月23日)
- 労働者災害補償保険特別支給金支給規則(昭和49年労働省令第30号)による特別支給金を被災労働者の損害額から控除することの可否
- 労働者災害補償保険特別支給金支給規則(昭和49年労働省令第30号)による特別支給金は、被災労働者の損害額から控除することができない。
- 特別支給金の支給は、労働福祉事業の一環として、被災労働者の療養生活の援護等によりその福祉の増進を図るために行われるものであり、使用者又は第三者の損害賠償義務の履行と特別支給金の支給との関係について、保険給付の場合における前記各規定と同趣旨の定めはない。
- 保険給付と特別支給金との差異を考慮すると、特別支給金が被災労働者の損害をてん補する性質を有するということはできず、したがって、被災労働者が労災保険から受領した特別支給金をその損害額から控除することはできないというべきである。
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