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自然環境保全法第18条

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

法学環境法自然環境保全法コンメンタール自然環境保全法

条文

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(中止命令等)

第18条

  1. 環境大臣は、原生自然環境保全地域における自然環境の保全のために必要があると認めるときは、前条第一項の規定に違反し、又は同条第二項の規定により許可に附せられた条件に違反した者に対して、その行為の中止を命じ、又は相当の期限を定めて、原状回復を命じ、若しくは原状回復が著しく困難である場合に、これに代わるべき必要な措置をとるべき旨を命ずることができる。
  2. 環境大臣は、政令で定めるところにより、その職員のうちから自然保護取締官を命じ、前項に規定する権限の一部を行なわせることができる。
  3. 前項の職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。

    

解説

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第1項は、環境大臣による中止命令等について定めている。この中止命令に違反した者は、第53条 により、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処される対象となる。

第2項、第3項は、自然保護取締官に、第1項に規定する環境大臣の権限の一部を行わせることが可能なことに関する規定である。第2項でいう「政令」は次のものがあたる。

  • 自然環境保全法施行令

(自然保護取締官の資格及び権限)

第3条

  1. 法第十八条第二項 に規定する自然保護取締官は、次の各号の一に該当する者でなければならない。
    一 通算して三年以上自然環境の保全に関する行政事務に従事した者
    学校教育法 (昭和二十二年法律第二十六号)に基づく大学若しくは高等専門学校、旧大学令(大正七年勅令第三百八十八号)に基づく大学又は旧専門学校令(明治三十六年勅令第六十一号)に基づく専門学校において、生物学、地学、農学、林学、水産学又は造園学その他自然環境の保全に関して必要な課程を修めて卒業した後、通算して一年以上自然環境の保全に関する行政事務に従事した者
  2. 法第十八条第二項 の規定により自然保護取締官に行わせる権限は、法第十七条第一項 各号に掲げる行為について、その中止を命じ、又は同項第三号 及び第五号 から第十六号 までに掲げる行為について、相当の期限を定めて、原状回復を命じ、若しくは原状回復が著しく困難である場合に、これに代わるべき必要な措置を執るべき旨を命ずることとする。
  3. 法第三十条 において準用する法第十八条第二項 の規定により自然保護取締官に行わせる権限は、次に掲げる行為について、その中止を命じ、又は次に掲げる行為(第一号に掲げる行為にあつては法第二十五条第四項第一号 に掲げる行為のうち法第十七条第一項第一号 、第二号及び第四号に掲げるものを除き、第三号に掲げる行為にあつては法第二十七条第三項第一号 、第二号及び第四号に掲げるものを除き、第四号に掲げる行為にあつては法第二十八条第一項第一号 、第二号及び第四号に掲げるものを除く。)について、相当の期限を定めて、原状回復を命じ、若しくは原状回復が著しく困難である場合に、これに代わるべき必要な措置を執るべき旨を命ずることとする。
    一 特別地区内における行為で、法第二十五条第四項 各号に掲げるもの
    二 野生動植物保護地区内における行為で、法第二十六条第三項 本文に規定するもの
    三 海域特別地区内における行為で、法第二十七条第三項 各号に掲げるもの
    四 普通地区内における行為で、法第二十八条第一項 各号に掲げるもの

参照条文

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前条:
自然環境保全法第17条
(行為の制限)
自然環境保全法
第3章 原生自然環境保全地域
第2節 保全
次条:
自然環境保全法第19条
(立入制限地区)


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