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民事訴訟法第132条の2

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

法学民事法民事訴訟法コンメンタール民事訴訟法

条文[編集]

(訴えの提起前における照会)

第132条の2
  1. 訴えを提起しようとする者が訴えの被告となるべき者に対し訴えの提起を予告する通知(以下この章において「予告通知」という。)を書面でした場合には、その予告通知をした者(以下この章において「予告通知者」という。)は、その予告通知を受けた者(以下この章において「被予告通知者」という。)に対し、その予告通知をした日から4月以内に限り、訴えの提起前に、訴えを提起した場合の主張又は立証を準備するために必要であることが明らかな事項について、相当の期間を定めて、書面により、又は被予告通知者の選択により書面若しくは電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって最高裁判所規則で定めるものをいう。以下同じ。)のいずれかにより回答するよう、書面により照会をすることができる。ただし、その照会が次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
    1.  第163条各号のいずれかに該当する照会
    2.  相手方又は第三者の私生活についての秘密に関する事項についての照会であって、これに回答することにより、その相手方又は第三者が社会生活を営むのに支障を生ずるおそれがあるもの
    3.  相手方又は第三者の営業秘密に関する事項についての照会
  2. 前項第2号に規定する第三者の私生活についての秘密又は同項第3号に規定する第三者の営業秘密に関する事項についての照会については、相手方がこれに回答することをその第三者が承諾した場合には、これらの規定は、適用しない。
  3. 予告通知の書面には、提起しようとする訴えに係る請求の要旨及び紛争の要点を記載しなければならない。
  4. 予告通知をする者は、第1項の規定による書面による予告通知に代えて、当該予告通知を受ける者の承諾を得て、電磁的方法により予告通知をすることができる。この場合において、当該予告通知をする者は、同項の規定による書面による予告通知をしたものとみなす。
  5. 予告通知者は、第1項の規定による書面による照会に代えて、被予告通知者の承諾を得て、電磁的方法により照会をすることができる。
  6. 被予告通知者(第1項の規定により書面又は電磁的方法のいずれかにより回答するよう照会を受けたものを除く。)は、同項の規定による書面による回答に代えて、予告通知者の承諾を得て、電磁的方法により回答をすることができる。この場合において、被予告通知者は、同項の規定による書面による回答をしたものとみなす。
  7. 第1項の照会は、既にした予告通知と重複する予告通知に基づいては、することができない。

改正経緯[編集]

2022改正により以下のとおり改正。

  1. 第1項本文を以下のものより改正。
    訴えを提起しようとする者が訴えの被告となるべき者に対し訴えの提起を予告する通知を書面でした場合(以下この章において当該通知を「予告通知」という。)には、その予告通知をした者(以下この章において「予告通知者」という。)は、その予告通知を受けた者に対し、その予告通知をした日から4月以内に限り、訴えの提起前に、訴えを提起した場合の主張又は立証を準備するために必要であることが明らかな事項について、相当の期間を定めて、書面で回答するよう、書面で照会をすることができる。ただし、その照会が次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
  2. 第1項第1号を以下のとおり改正。
    (改正前)第163条各号のいずれかに該当する照会
    (改正後)第163条第1号各号のいずれかに該当する照会
  3. 第4項から第6項までを新設、それに伴い旧第4項を第7項に繰下げ。

解説[編集]

Wikipedia
Wikipedia
ウィキペディア提訴前照会の記事があります。
提訴前照会について定める。提訴前照会とは、提訴後の当事者照会(第163条)を提訴前段階にまで拡大して行えるようにしたものであり、その手続きは、民事訴訟規則52条の2から52条の4においてその記載事項について詳細な定めがなされている。
提訴前照会は、国(又は公共団体)に行う事も出来る。その場合は、それぞれの訟務の代表に送る事となるが、国が相手となる訴訟(省庁やその支局、裁判所を相手とした訴訟)を行う予定であれば法務大臣[1](公共団体を相手とした訴訟を行う予定であれば公共団体の長[2])に宛て、予告通知の書面(及び照会事項の記載された書面)を送付する事になる[3]

参照条文[編集]

  • 民事訴訟規則第52条の2(予告通知の書面の記載事項等)
    1. 予告通知の書面には、法第132条の2(訴えの提起前における照会)第3項に規定する請求の要旨及び紛争の要点を記載するほか、次に掲げる事項を記載し、予告通知をする者又はその代理人が記名押印するものとする。
      1. 予告通知をする者及び予告通知の相手方の氏名又は名称及び住所並びにそれらの代理人の氏名及び住所
      2. 予告通知の年月日
      3. 法第132条の2第1項の規定による予告通知である旨
    2. 前項の請求の要旨及び紛争の要点は、具体的に記載しなければならない。
    3. 予告通知においては、できる限り、訴えの提起の予定時期を明らかにしなければならない。
  • 民事訴訟規則第52条の4(訴えの提起前における照会及び回答の書面の記載事項等)
    1. 法第132条の2(訴えの提起前における照会)第1項の規定による照会及びこれに対する回答は、照会の書面及び回答の書面を相手方に送付してする。この場合において、相手方に代理人があるときは、照会の書面は、当該代理人に対し送付するものとする。
    2. 前項の照会の書面には、次に掲げる事項を記載し、照会をする者又はその代理人が記名押印するものとする。
      1. 照会をする者及び照会を受ける者並びにそれらの代理人の氏名
      2. 照会の根拠となる予告通知の表示
      3. 照会の年月日
      4. 照会をする事項(以下この条において「照会事項」という。)及びその必要性
      5. 法第132条の2第1項の規定により照会をする旨
      6. 回答すべき期間
      7. 照会をする者の住所、郵便番号及びファクシミリの番号
    3. 第1項の回答の書面には、前項第1号及び第2号に掲げる事項、回答の年月日並びに照会事項に対する回答を記載し、照会を受けた者又はその代理人が記名押印するものとする。この場合において、照会事項中に法第132条の2第1項第1号に掲げる照会に該当することを理由としてその回答を拒絶するものがあるときは、法第163条(当事者照会)各号のいずれに該当するかをも、法第132条の2第1項第2号又は第3号に掲げる照会に該当することを理由としてその回答を拒絶するものがあるときは、そのいずれに該当するかをも記載するものとする。
    4. 照会事項は、項目を分けて記載するものとし、照会事項に対する回答は、できる限り、照会事項の項目に対応させて、かつ、具体的に記載するものとする。
    5. 前各項の規定は、法第132条の3(訴えの提起前における照会)第1項の規定による照会及びこれに対する回答について準用する。
  • 民事訴訟規則第52条の8(訴えの提起の予定の有無等の告知)
    予告通知者は、予告通知をした日から4月が経過したとき、又はその経過前であっても被予告通知者の求めがあるときは、被予告通知者に対し、その予告通知に係る訴えの提起の予定の有無及びその予定時期を明らかにしなければならない。

判例[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 法務大臣権限法1条より
  2. ^ 地方自治法2条、民事訴訟法29条及び37条より。(※なお、都道府県警察に関する訴訟を予定する場合は、一般的には都道府県公安委員会となる(警察法80条より。)。)
  3. ^ 裁判所平成16年3月25日付事務連絡「裁判所職員の事件処理上の違法行為を理由とする国家賠償請求訴訟について」等より

前条:
第132条
(中断及び中止の効果)
民事訴訟法
第1編 総則
第6章 訴えの提起前における証拠収集の処分等
次条:
第132条の3
(訴えの提起前における照会)
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