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民法第808条

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

法学民事法コンメンタール民法第4編 親族

条文

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(婚姻の取消し等の規定の準用)

第808条
  1. 第747条及び第748条の規定は、縁組について準用する。この場合において、第747条第2項中「3箇月」とあるのは、「6箇月」と読み替えるものとする。
  2. 第769条及び第816条の規定は、縁組の取消しについて準用する。

解説

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養子縁組の取り消しについては、一部婚姻の取消し・離婚・離縁に関する規定を準用する。戦後の民法改正においても、明治民法の規定(旧・民法第859条)の趣旨を受け継ぐものであり、成立要件について婚姻と効果について離縁の類似性にもとづくものである。
準用される条項は以下のものであり、以下読み替える。
  1. 詐欺又は強迫による縁組の取消し(第747条準用)
    1. 詐欺又強迫によって縁組をした者は、その縁組の取消しを家庭裁判所に請求することができる。
    2. 前項の規定による取消権は、当事者が、詐欺を発見し、若しくは強迫を免れた後6箇月を経過し、又は追認をしたときは、消滅する。
  2. 縁組の取消しの効力(第748条準用)
    1. 縁組の取消しは、将来に向かってのみその効力を生ずる。
    2. 縁組の時においてその取消しの原因があることを知らなかった当事者が、縁組によって財産を得たときは、現に利益を受けている限度において、その返還をしなければならない。
    3. 縁組の時においてその取消しの原因があることを知っていた当事者は、縁組によって得た利益の全部を返還しなければならない。この場合において、相手方が善意であったときは、これに対して損害を賠償する責任を負う。
  3. 縁組の取消しによる復氏の際の権利の承継(第769条)
    1. 養子が、第897条第1項の権利(系譜、祭具及び墳墓の所有権他祖先を祭祀する権利)を承継した後、縁組の取消しをしたときは、当事者その他の利害関係人の協議で、その権利を承継すべき者を定めなければならない。
    2. 前項の協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、同項の権利を承継すべき者は、家庭裁判所がこれを定める。
  4. 縁組の取消しによる復氏等(第816条)
    1. 養子は、縁組の取消しによって縁組前の氏に復する。ただし、配偶者とともに養子をした養親の一方のみと離縁をした場合は、この限りでない。
    2. 縁組の日から7年を経過した後に前項の規定により縁組前の氏に復した者は、離縁の日から3箇月以内に戸籍法の定めるところにより届け出ることによって、離縁の際に称していた氏を称することができる。
      縁組から取り消し原因である詐欺の発見又は強迫からの免脱まで7年以上経過していることとなり現実的とは言い難いが規定上はこのとおり。

参照条文

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参考

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明治憲法において、本条あった、協議離婚に関する規定は第763条に継承された。

夫婦ハ其協議ヲ以テ離婚ヲ為スコトヲ得

前条:
民法第807条
(養子が未成年者である場合の無許可縁組の取消し)
民法
第3編 親子

第2章 契約
第2節 養子

第2款 縁組の無効及び取消し
次条:
民法第809条
(嫡出子の身分の取得)


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