民法第93条
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法学>民事法>民法>コンメンタール民法>第1編 総則 (コンメンタール民法)
条文[編集]
(心裡留保)
- 第93条
- 意思表示は、表意者がその真意ではないことを知ってしたときであっても、そのためにその効力を妨げられない。ただし、相手方が表意者の真意を知り、又は知ることができたときは、その意思表示は、無効とする。
解説[編集]
本条は、外形的な意思表示と、表意者の内心の意思が異なり、これを表意者が知っていた場合(心裡留保)の意思表示の効力を定める。
本条本文[編集]
心裡留保は、原則として、その行為の影響を及ぼさない(本条本文)。
本条ただし書[編集]
- 真意を知り(悪意)
- 隠れた意思を知ることは必要でなく、単に真意でないことを知れば足りる。
- 悪意の時期は、相手方が意思表示を了知した時である。
- 知ることができた(有過失)
- 「知ることができた」とは、一般人の注意をもってすれば知ることができた場合をいう。有過失の時期も、悪意の時期と同様である。
- 効果
- 本条ただし書の類推適用
- 判例は、代理権の濫用の事例につき、本条ただし書の類推適用を行っている(最高裁昭和42年4月20日判決・民集21巻3号697頁最高裁判例情報)。
- 代理人が自己または第三者の利益をはかるため権限内の行為をしたときは、相手方が代理人の意図を知りまたは知りうべきであつた場合にかぎり、民法第93条但書の規定を類推適用して、本人はその行為についての責に任じないと解するのが相当である。
参照条文[編集]
判例[編集]
- 養子縁組無効確認請求(最高裁判例 昭和23年12月23日)
- 登記抹消等請求(最高裁判例 昭和38年09月05日)
- 株式会社の代表取締役が自己の利益のため会社の代表者名義でなした法律行為は、相手方が右代表取締役の真意を知り、または、知りうべきものであつたときは、その効力を生じない。
- 売掛代金請求 (最高裁判例 昭和42年04月20日)民法第99条
- 理人が自己または第三者の利益をはかるため権限内の行為をしたときは、相手方が代理入の意図を知りまたは知りうべきであつた場合にかぎり、民法第93条但書の規定を類推適用して、本人はその行為についての責に任じないと解するのが相当である。
- 約束手形金請求(最高裁判例 昭和44年04月03日)手形法第77条1項1号,手形法第17条,民法第43条,農業協同組合法第10条
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