離婚

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離婚の法的意義[編集]

離婚の要件[編集]

形式婚主義である日本法の離婚の成立要件は、戸籍において離婚の事実が記載されることとなる。ただし、届出が真正の意思によるものであるか否かについては別途評価される。

形式的要件
  1. 夫婦双方が「離婚する」ということについて合意している時はその合意を届け出ることのみにより離婚が成立する(協議離婚:民法第763条)。
    • 届出を受理する要件(民法第765条
      • 当事者双方及び成年の証人2人以上が署名した書面又は口頭による届出
      • この親権の所在が決定されていること(民法第819条
  2. 夫婦のいずれかに婚姻を継続できない原因があって合意が形成されない場合は、一方の請求・訴えによって調停委員・裁判所などの第三者機関の介入により合意を形成させる又は判決により離婚を成立させることができる。
実質的要件
  1. 離婚の合意がある場合は、「離婚の意思」があること。
  2. 離婚の合意がない場合は、「離婚原因」があること。
    法令上列挙される離婚原因。
    1. 配偶者不貞な行為があったとき。
    2. 配偶者から悪意で遺棄されたとき。
    3. 配偶者の生死が3年以上明らかでないとき。
    4. 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
    5. その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。
    • 「離婚原因」については、それを作出した側からの離婚請求は認められないものと解されている。

離婚の方式[編集]

日本の民法には離婚の方式として以下のものが定められている。
  1. 協議による離婚(民法第763条
  2. 協議によらない離婚 - 一方の申立による離婚
    1. 調停離婚(家事事件手続法第244条同法第268条
      調停前置主義;家事事件手続法第257条
    2. 審判離婚(家事事件手続法第284条第285条第286条第287条
    3. 裁判離婚(民法第770条
      • 離婚訴訟において判決によるもの以外、迅速な取り扱いのため以下の2方式が法定されている。
        1. 和解離婚(人事訴訟法第37条
        2. 認諾離婚(人事訴訟法第37条
      • 和解・認諾によることができない場合で離婚請求が認容される場合、離婚判決がなされる。判決の内容に不服がある当事者は上訴することができる。
        • 以下の事項に関する「付帯処分」についての裁判を必須とする(人事訴訟法第32条
          • 子の監護者の指定その他の子の監護に関する処分
          • 財産の分与に関する処分
          • 厚生年金保険法第78条の2第2項の規定による処分
            「標準報酬改定請求」について、当該対象期間における保険料納付に対する当事者の寄与の程度その他一切の事情を考慮して、請求すべき按分割合を定める。

離婚の効果[編集]

離婚によって以下の法的効果が離婚成立の日以降将来にわたって発生する。なお、本効果は「婚姻の取消し」においても準用される(民法第749条)。

  1. 姻族関係の終了民法第728条第1項)
    姻族関係は、離婚によって終了する。
  2. 子の監護に関する事項の定め等(民法第766条
    1. 父母が離婚したときは、子の監護をすべき者、父又は母と子との面会及びその他の交流、子の監護に要する費用の分担その他の子の監護について必要な事項は、その協議で定める。この場合においては、子の利益を最も優先して考慮しなければならない。
      • 子の監護をすべき者(親権者)が定まらない場合、離婚届は受理されない(民法第765条
    2. 前項の協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、家庭裁判所が、同項の事項を定める。
    3. 家庭裁判所は、必要があると認めるときは、前二項の規定による定めを変更し、その他子の監護について相当な処分を命ずることができる。
    4. 前三項の規定によっては、監護の範囲外では、父母の権利義務に変更を生じない。
  3. 復氏等民法第767条
    1. 婚姻によって氏を改めた夫又は妻は、離婚によって婚姻前の氏に復する。
    2. 前項の規定により婚姻前の氏に復した夫又は妻は、離婚の日から三箇月以内に戸籍法の定めるところにより届け出ることによって、離婚の際に称していた氏を称することができる。
  4. 財産分与民法第768条
    1. 離婚をした者の一方は、相手方に対して財産の分与を請求することができる。
    2. 前項の規定による財産の分与について、当事者間に協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、当事者は、家庭裁判所に対して協議に代わる処分を請求することができる。ただし、離婚の時から二年を経過したときは、この限りでない。
    3. 前項の場合には、家庭裁判所は、当事者双方がその協力によって得た財産の額その他一切の事情を考慮して、分与をさせるべきかどうか並びに分与の額及び方法を定める。
  5. 復氏の際の権利の承継民法第769条
    1. 婚姻によって氏を改めた夫又は妻が、第897条第1項の権利(系譜、祭具及び墳墓の所有権他祖先を祭祀する権利)を承継した後、離婚をしたときは、当事者その他の利害関係人の協議で、その権利を承継すべき者を定めなければならない。
    2. 前項の協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、同項の権利を承継すべき者は、家庭裁判所がこれを定める。
  6. 子の氏民法第790条第1項ただし書)
    子の出生前に父母が離婚したときは、離婚の際における父母の氏を称する。
  7. 子の親権者民法第819条
    1. (第2項)離婚の場合には、裁判所は、父母の一方を親権者と定める。
    2. (第3項)子の出生前に父母が離婚した場合には、親権は、母が行う。ただし、子の出生後に、父母の協議で、父を親権者と定めることができる。
    3. (第5項)前項の協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、家庭裁判所は、父又は母の請求によって、協議に代わる審判をすることができる。
    4. (第6項)子の利益のため必要があると認めるときは、家庭裁判所は、子の親族の請求によって、親権者を他の一方に変更することができる
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