第1編 総則 (コンメンタール会社法)
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第一章 通則(第1条~第5条)
[編集]- 第1条(趣旨)
- 会社(定義は会社法第2条1号2号において規定)の設立、組織、運営及び管理については、本法が一般法であることを明示するとともに、他に法律(特別法)がある場合はそちらが適用されることを明示している。
- 会社は法人であると規定している。かつての商法旧会社編の規定とは異なり、営利を目的とする点は明示されていない。
- 第4条(住所)
第二章 会社の商号(第6条~第9条)
[編集]- 会社の使用できる商号の限度について定めた規定である。会社は、その名称を商号とすると定めている(第1項)。ただし、(1)商号中において会社の種類(○○株式会社等)を明示しなければならず(第2項)、また(2)その商号中に、他の種類の会社であると誤認されるおそれのある文字を用いてはならない(第3項)とする制約がある。
- 第7条(会社と誤認させる名称等の使用の禁止)
- 会社でない者の使用できる名称・商号に対する制限を定めた規定である。会社でない者は、その名称又は商号に、会社であると誤認されるおそれのある文字を用いてはならないとされる。w:商人の商号選定の自由を定めた商法第11条の例外を定めた規定である。
- 既存会社の名称・商号使用の利益を保護するため、会社及び会社でない者の名称・商号の選択の自由に対する制約を定めた規定である。違反した者に対しては過料が課される(会社法第978条3項)。また、被害会社による侵害停止又は予防の請求権も規定している。商法第12条も参照。
- 第9条(自己の商号の使用を他人に許諾した会社の責任)
第三章 会社の使用人等(第10条~第20条)
[編集]- 第一節 会社の使用人(第10条~第15条)
- 第10条(支配人)
- 会社が本店又は支店において、事業を行わせるために支配人を選任できることを定めた規定である。
- 第11条(支配人の代理権)
- 支配人の代理権の範囲について定めた規定である。
- 第12条(支配人の競業の禁止)
- 支配人の職務専念義務及び競業避止義務について定めた規定である。
- 第13条(表見支配人)
- 「会社の本店又は支店の事業の主任者であることを示す名称を付した使用人」(表見支配人)の権限について定めた規定である。
- 第14条(ある種類又は特定の事項の委任を受けた使用人)
- 第15条(物品の販売等を目的とする店舗の使用人)
- 物品の販売等を目的とする店舗の使用人の権限について定めた規定である。
- 第二節 会社の代理商(第16条~第20条)
- 第16条(通知義務)
- 代理商の通知義務について定めた規定である。取引の代理又は媒介をしたときは、会社に対するその旨の通知を遅滞なく発しなければならない。
- 第17条(代理商の競業の禁止)
- 代理商の競業避止義務について定めた規定である。支配人(会社法12条)と規定の仕方が一部異なるのは、代理商は会社とは独立した立場だからである。
- 第18条(通知を受ける権限)
- 商法第526条2項の通知を受ける権限を代理商も持つことについて規定している。
- 第19条(契約の解除)
- 第20条(代理商の留置権)
- 代理賞の留置権につき規定している。
第四章 事業の譲渡をした場合の競業の禁止等( 第21条~第24条)
[編集]- 第21条(譲渡会社の競業の禁止)
- 第22条(譲渡会社の商号を使用した譲受会社の責任等)
- 事業(営業)を譲受した会社が譲渡会社の商号を引き続き利用した場合の責任等を定めた規定である。
- 第23条(譲受会社による債務の引受け)
- 事業(営業)を譲受した会社が譲渡会社の商号を利用しなかったが、譲渡会社の事業によって生じた債務を引き受ける旨の広告をした場合に負担する責任の規定である。
- 第23条の2(詐害事業譲渡に係る譲受会社に対する債務の履行の請求)
- 事業譲渡が詐害的なものであった場合、譲受会社に対して債務履行が請求できる旨の規定、詐害行為取消権の特則。
- 第24条(商人との間での事業の譲渡又は譲受け)
- (1)譲渡人が会社で譲受人が通常の商人の場合、(2)譲渡人が通常の商人で譲受人が会社の場合、それぞれに適用される法律について規定している。(1)の場合は商法、(2)の場合は会社法の規定が適用になる。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 会社法(法令データ提供システム)